おうちコープと生活クラブは同じ生協ですが、サービスを比較、検討中の方が気になるのが
「具体的に何が違うのか?」。
同じ食材宅配でも会社によってサービス内容はさまざま。
下調べもせず利用してしまうと
「想像していたのと違った」なんてことにもなりかねません。
今回は料金から商品の値段、品数、支払い方法など、おうちコープと生活クラブの違いを分かりやすく解説したいと思います。
サービスを比較、検討中の方は参考にしてみて下さい。
おうちコープと生活クラブの違い
おうちコープと生活クラブの違いをざっくり表にまとめてみました。
※横スクロールで表示。
宅配エリア
生協を検討するにあたって、お住まいが宅配エリアに含まれるかが重要。
おうちコープと生活クラブの宅配エリアは以下の通り。
おうちコープは神奈川・静岡・山梨の3県。
生活クラブは神奈川・静岡・山梨を含む21都道府県。
神奈川・静岡・山梨県にお住まいの方であればどちらも利用可能です。
宅配エリアの広さで言えば生活クラブですが、会員数別で見てみると生活クラブが41万人に対し、おうちコープは181万人。
おうちコープは宅配エリアこそ狭いですが、神奈川・静岡・山梨県でもっとも選ばれている生協です。
商品数
おうちコープと生活クラブの商品数は以下の通り。
商品数でいえばおうちコープの方が圧倒的に多いです。
主婦1
おうちコープに掲載されている商品は、PB(プライベートブランド)商品とNB(ナショナルブランド)商品が半々くらい。
それに対し、生活クラブの商品は9割以上がPB商品で、しかも「
会社独自の安全基準をクリアした厳選された商品」しか掲載されていません。
例えば食品添加物。
日本で使用が認められている添加物は822品目。
生活クラブが許容している添加物は93品目。
これだけ食品添加物の許容範囲が狭まれば必然的に商品数も少なくなります。
とはいえ、
消費者にとって安全でおいしい商品が購入できるのは大きなメリットです。
主婦2
PB商品は安くて品質が良いですが、いつも買い慣れているNB商品が購入したい方もいるはず。
おうちコープではNB商品も取り扱っています。
例えば牛乳。
牛乳ひとつでも人によってはこだわりがあると思いますが、おうちコープではPB商品の「コープ牛乳」からメーカーの牛乳までこれだけの商品を取り扱っています。
定期的に商品の入れ替えもあるので、マンネリ化しないのもユーザーとっては嬉しいところ。
NB商品の取り扱いがあるのはおうちコープの強みと言えます。
配送料
配送料は毎週かかるもので、利用者にとっては気になるところ。
おうちコープと生活クラブの配送料は以下の通り。
おうちコープは一律で165円(税込)。
生活クラブは地域によって金額が異なります。
両サービスを利用できる神奈川・静岡・山梨県を基準に比較してみたいと思います。
神奈川県
静岡県
山梨県
基本的に
注文をしなかった場合も配送料はかかります。(山梨県に関しては0円)
生活クラブは地域によって多少差はあるものの、総じておうちコープよりも安いです。
例えば神奈川県民が毎週2,000円以上お買い物したとすると、
- おうちコープ:110円×52週=5,720円
- 生活クラブ:0円
1年間でこれだけお得にお買い物ができます。
一見すると生活クラブの方が魅力的に思えますが、次項で解説する
「出資金」を加味すると一概には安いとは言えません。
出資金
出資金とは生協の運営資金として使われるお金のことで、脱退時に全額返金されます。
おうちコープと生活クラブの出資金は以下の通り。
出資金
おうちコープは加入時の1回のみ500円を払えばいいだけ。
生活クラブは加入時に1,000円と毎月1,000円の積み立てが必須。
正直、この出資金がネックで生活クラブの利用を迷う方も多いはず。
ただ、
脱退時に全額返金されるので、一時的に貯金しているものと考えれば良いだけ。
損をするわけではありませんからね。
ちなみに生活クラブでは他にも情報紙「生活と自治」の購読料が毎月100円かかるようです。
生協を利用する際には、配送料だけではなく出資金のことも比較検討しなければなりません。
支払い方法について
おうちコープと生活クラブの支払い方法は以下の通り。
基本的には口座振替、生活クラブに関してはゆうちょ銀行払込票による払込も可能。
主婦1
生活クラブは毎月26日、おうちコープは商品が届いた翌週の金曜日が支払い日になります。
クレジットカードで支払いができれば便利ですが、現時点では対応していないようです。
子育て割引
「妊娠・出産・子育て」をきっかけに宅配サービスを始める家庭は多いです。
そんな子育て世代を対象とした割引制度というものがあります。
おうちコープと生活クラブの子育て割引は以下の通り。
子育て割引
内容としては
お子さんの年齢に応じて配送料が割引されるというもの。
おうちコープは妊娠中(母子手帳発行後)から3歳未満まで無料、それ以降~7歳未満までは注文金額によって配送料が割引されます。
一方、生活クラブは妊娠中(母子手帳発行後)から7歳未満まで配送料が無料で利用できます。
主婦1
生活クラブは注文金額に関わらず期間中は無料。
おうちコープは妊娠中~3歳未満までは注文金額に関わらず無料ですが、3歳以上~7歳未満のお子さんがいる世帯に関しては165円かかってしまいます。
子育て割引に関しては生活クラブのほうがシンプルで分かりやすく魅力的です。
例えば生活クラブを通常料金と割引制度を利用した場合を比較してみると。(単純計算ですが)
1年間の場合
- 通常料金:110円×52週(1年間)=5,720円
- 子育て割引:0円×52週(1年間)=0円
※静岡県の通常料金165円。
1年間で約6,000円の差。
7年間の場合
- 通常:5,720円×7年間=40,040円
- 子育て割引:0円×7年間=0円
妊娠中~7歳未満まで
約7年間の差額は4万円。
長い目で見れば4万円はデカい金額です。
ちなみに、おうちコープの配送料が無料になる期間(妊娠中~3歳未満)の差額は2,5740円。
子育て支援に関しては生活クラブの方が恩恵を受けることができます。
安全への取り組み
主婦1
主婦2
食への意識が高まる昨今、食材宅配サービスを比較するポイントとして「食の安全への取り組み」というものがあります。
口コミや人づてに「ここのPB(プライベートブランド)商品は安全だから~」なんて聞いても正直信憑性に欠けますよね。
こうした取り組みはどの食材宅配サービスも行っていますが、
生活クラブに関しては食の安全への意識は相当高いです。
生活クラブの取り組み
- 遺伝子組み換え作物・食品は基本的に取り扱わない
- 放射検査結果の開示
- 食品添加物は国が認める品目の約1/10
- 独自の環境ホルモン対策
例えば、
放射能検査に関しては生活クラブは国内トップクラス。
国の放射能基準値よりも厳しい自主基準値を設定しおり、検査結果が閲覧できる「
放射能検査結果 データベース」が存在します。
検査結果が見られるのは、利用者にとって本当に安心で安全と言えますよね。
ほかにも、日本が認める食品添加物が822品目に対し、生活クラブは約1/10にあたる93品目しか許容していません。
食品添加物を削減すると必然的に商品数は少なくなってしまいますが、どの商品も安心して食べられるのは消費者にとってはメリットと言えます。
もちろん、おうちコープも食の安全への取り組みは行っていますが、
情報開示や基準値の厳しさ言えば生活クラブに軍配が上がります。
主婦1
主婦2
ぼんやりでもこうした意識があるのなら、食の安全への取り組みを比較するポイントして考えてるべきです。
実店舗
おうちコープと生活クラブそれぞれに実店舗があります。
実店舗が利用できる地域は以下のとおり。
ユーコープは宅配エリアと同じ地域で利用できます。
デポーは宅配エリアの21都道府県に対し、首都圏にあたる1都3県しか利用できません。
静岡県在住の私からすればユーコープは馴染みがありますが、デポーに関しては存在すら知りませんでした。
また、ユーコープは誰でも利用できるのに対し、
デポーは生活クラブ組合員しか利用できないようです。
主婦1
実店舗が利用できるメリットのひとつとして
クーポンが利用できること。
おうちコープの注文専用アプリ「ポッケ」にはお店で使えるクーポン券があります。
精算時にクーポンを提示するだけで割引してくれますよ。
また、お買い物ごとにポイントが貯まるのも嬉しいメリット。
おうちコープに関しては宅配サービスと実店舗でポイントの併用(貯まる・使える)が可能です。
詳しくは下記リンクを参考にしてみて下さい。
配達は1週間に1回
おうちコープと生活クラブの配達は1週間に1回です。
注文の翌週、毎週決まった曜日に商品を届けてくれます。
両サービスとも不在時には指定した場所に商品を届けてくれます。
ですが、生活クラブに関しては
受け取りに必要な保冷容器の用意をしなければなりません。
おうちコープの不在時の受け取りはこんな感じです。
商品の値段について
生協を比較するポイントして重要なのが商品の値段。
食費に直結する商品の値段は誰しも気になるはず。
おうちコープと生活クラブの商品の値段をカタログから比較してみました。(2021年現在)
※全て税込価格
商品によって価格差はあるものの、
全体的におうちコープの方が値段が安いです。
個人的に生活クラブは「ブランド志向が強く、商品の値段も1.5倍くらいするのでは?」と思っていました。
ですが、実際に比較してみると多くの商品は数十円程度(商品による)しか差額がなく、決して手が出せない金額ではないと思います。
生活クラブは安全基準が高く、品質が良いモノしか取り扱っていないため、商品の値段に差が出るのは必然。
この数十円の差額をメリットと捉えるか、デメリットと捉えるかは利用者次第と言えますね。
品揃えで選ぶなら「おうちコープ」
こんな方におすすめ
- スーパーマーケット感覚でお買い物したい
- NB(ナショナルブランド)の商品も注文したい
- 実店舗も併用したい
品揃えで選ぶならおうちコープです。
おうちコープのメインカタログ「お買い物めも」には毎週3,000品目の商品が掲載されています。
正直、商品数が多すぎて、
選り
好みしてしまうレベルです。
「お買い物めも」以外にも各種カタログが存在し、とにかく商品数が多いです。
会員専門の注文サイト「eふれんず」からは「西松屋」や
「ロフト」なんかも利用できますよ。
また、NB(ナショナルブランド)商品の取り扱が多いのもおうちコープの強み。
例えばビール。
おうちコープで掲載されているビールは宅配食材サービスのなかでもトップクラス。
箱買いしても自宅まで届けてくれるので超便利です。
神奈川・静岡・山梨にお住まいなら実店舗「ユーコープ」も利用できます。
アプリを導入しておけば、「クーポン券」の使用、「ポイント」の併用(貯める・使う)など、お得にお買い物することができますよ。
より
スーパーマーケットに近い感覚でお買い物したいならおうちコープがおススメです。
品質で選ぶなら「生活クラブ」
こんな方におすすめ
- 健康志向な考えを持っている
- 食品添加物の使用が気にする
- 放射能検査に厳しい考えがある
- 遺伝子組み換え食品を回避したい
- 出資金・積み立て増資が苦じゃない
品質で選ぶなら「生活クラブ」です。
食品添加物の削減、放射能検査結果の開示、遺伝子組み換え対策など、生活クラブは食の安全への意識は相当高いです。
健康志向が高まる昨今において、こうした食の安全への意識は消費者にとって大きなメリット。
一度サービスを利用し始めたら「
生活クラブ以外考えられない」なんて組合員もいるほどです。
ただ、「出資金」や「商品が高い」ことがネックとなり、サービス利用に迷っている方が多いのも事実。
「品質」か「値段」かどちらを優先するか正直悩みどころです。
生活クラブは毎年1万人ずつ会員数を伸ばしており、今注目されている食材宅配サービスのひとつです。
今回のおさらい
おうちコープと生活クラブの特徴は以下のとおり。
おうちコープ
- 商品数は3,000品目
- 配送料は165円
- 実店舗と併用でお得に
生活クラブ
- 商品は700品目
- 110円~275円(地域による)
- 食の安全性が高い
生協を比較するポイントは、「
とにかく安く済ませたい」とか「
健康志向な食品を取り入れたい」など要は何を優先させるか?です。
個人的には
- おうちコープ:スーパーマーケット感覚でお買い物したい
- 生活クラブ:食の安全性を求めたい
だと思います。
おうちコープと生活クラブを比較、検討中の方は当記事を参考にしてみて下さい。